**情報処理安全確保支援士(SC)**は、セキュリティ分野の国家資格として非常に注目度が高く、企業からの評価も抜群です。
試験は難関ですが、ポイントを押さえて計画的に学習すれば、独学でも十分に合格可能です。
情報処理安全確保支援士について
- 試験区分:情報処理技術者試験(国家資格)
- 実施時期:CBT方式により随時実施 (令和5年度から改定)
試験の概要
午前Ⅰ
- 試験時間:50分
- 出題形式:多肢選択式(四肢択一)
- 問題数:30問
午前Ⅱ
- 試験時間:40分
- 出題形式:多肢選択式(四肢択一)
- 問題数:25問
午後試験
- 試験時間:150分
- 出題形式:多肢選択式
- 問題数:4問
- 回答数:2問
合格基準
- 午前Ⅰ,午前Ⅱ,午後試験全て60 % 以上の正答率で合格
午前Iは「過去問のみ」でOK
◆ 応用情報と同じレベルの内容
午前Iは応用情報技術者試験と同程度の問題が出題されます。過去問と傾向がほぼ同じなので、過去問を繰り返すだけで合格圏に届きます。
- 合格ライン:60%以上
- 出題数:30問(四択)
◆ 対策方法
- 過去問道場(SC 午前I専用)を毎日10〜15問
- わからない用語はその都度メモ&復習
- 3〜5年分の過去問を2周すれば合格ラインに届く
午前IIは「用語の深掘り」と「攻撃手法の理解」がカギ
◆ 難易度が一段階アップ
午前IIは専門用語・攻撃手法・対策技術など、実務的なセキュリティ知識が問われます。丸暗記では太刀打ちできず、「なぜそうなるか?」を理解することが重要です。
◆ おすすめ学習ステップ
- IPAの用語辞典で基本語句を定義レベルで理解
- OWASPやNIST、JPCERT/CCの資料に触れて用語の背景も学ぶ
- 過去問(5年分)を解きながら、知識を補完
午後Iは「読解力+用語の正確な理解力」
◆ 記述式で、知識+読み取り力を問われる
午後Iは、1問あたりの文章量が多く、正確な読解力とセキュリティ知識が同時に求められます。
◆ 解法のポイント
- 問題文を先に読んで、何を聞かれているか把握
- 本文は「根拠探し」しながら丁寧に読む
- 記述は、用語を正しく使い、論理的に短くまとめる
◆ 対策ツール
- IPAの過去問PDF(+解説)
- 参考書(後述)の午後対策編
- 手書きで回答を書く練習をしておく(PC試験にも対応可)
午後II(論述)は「型とストーリー構成」で決まる
◆ 最大の難所だが、対策すれば怖くない
午後IIは1200字程度の長文論述問題です。「サイバー攻撃」「インシデント対応」「情報共有」などがテーマになり、論理構成力と実務的な知識が必要です。
◆ 論述のコツ
- 3部構成(背景→課題→対策)で書く
- 架空の事例(自社の部署・サービス)を想定して書く
- IPAが求めている視点(責任感・再発防止・報告体制など)を押さえる
使える参考書&教材
タイトル | 特徴 |
---|---|
『情報処理安全確保支援士 合格教本』 | 午前II〜午後対策まで網羅。解説が丁寧 |
IPA公式過去問 | 午後問題の出題傾向把握に必須。繰り返し演習 |
リンク
学習スケジュールのモデル(3〜4ヶ月)
時期 | 学習内容 |
---|---|
1ヶ月目 | 午前I・午前IIの過去問演習中心、用語理解 |
2ヶ月目 | 午後Iを1日1問ずつ演習開始(読解+記述) |
3ヶ月目 | 午後IIの論述対策(週1〜2本の論文作成)+復習 |
試験前2週間 | 弱点補強、模擬論述、午後I模試形式の演習 |
毎日90分前後の学習時間が取れれば、社会人でも十分合格可能です。
まとめ:支援士試験は「深い理解」と「論理的表現」で合格できる!
情報処理安全確保支援士試験は、単なる暗記ではなく、「本質の理解と、問題に対する論理的なアプローチ」が重要です。
- 午前Iは過去問でサクッと突破
- 午前IIと午後Iは本質理解と用語の深掘り
- 午後IIは構成力とセキュリティマインドがカギ
真剣に取り組めば、独学でも十分合格可能な試験です。正しい戦略で、セキュリティの専門家としての第一歩を踏み出しましょう!
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